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今月のみ教え(アーカイブ25-02)

2025年2月



打ち向かう者には負けて、時節に任せよ。


 近年、力で相手を威圧したり、従わせたり、自分の思いや欲望をとおそうとするような風潮が世界中で目立つようになりました。もちろん、人の邪魔をしたり、人を貶めようとする人は昔からいますし、そのようなことで辛い思いをすることも身近にあることではないかと思います。しかし、国家や社会のレベルで横行するようになってしまったと感じる今日この頃ではないでしょうか。力には力で対抗するしか術がないようにも思いますが、それは目に見える人間の世界だけを見ているからにすぎないというのが、神様からの呼びかけです。「打ち向かう者」は、たとえ強者やくせ者に見えたとしても私と同じ人間にすぎません。しかも、「打ち向かう者」と勝負してしまうと、相手と同じ土俵の上に囚われてしまいます。そのことで一層難儀なことになってしまうのです。ですから、ここはあえて「負ける」。つまり、相手が設定した勝ち負けの土俵から降りて、「時節」に任せる。すなわち、人ではなく神様に心を向け、神様のお働きを頂いて事態に対峙していくのです。「時節」とは、自らの願いと神様の願いが共に成就する「時」のことであり、神様に向かい、神様に願い、物事がおかげになる時を待つのが、「時節に任せる」ということです。天地のお働きと共にあるのですから、それに優るものはないと言えましょう。
(教会長)